p039 規則適用上の解釈

  1.  内野手に触れないで、その股間または側方を通過した打球には、内野手の股間または側方だけでなく守備できる範囲の頭上を越えた打球も含まれる。<規則5.06c(6)>

  2.  スリーバントについて
    •  2ストライク以後に、故意にファウルとするために意識的にカット打法をしたときは、球審は、動作によってはスイングがないとして、ファウルボールとしないでバントとして第3ストライクを宣告する場合がある。<規則5.09a(4)><用語の定義13>

  3.  アウトの時機(第3アウトと得点の関係)
    •  アウトの時機は、審判員が〝アウト〟の宣告をした瞬間ではなく、プレイが終了した瞬間である。
    •  【注】球審が、プレイ終了時点が確認できない場合は、アウトの時機は審判員が〝アウト〟を宣告した時点としなければならないから、得点に関係のある第3アウトの場合には、審判員はアウトの瞬間に速やかに宣告しなければならない。この場合に落球したような場合は宣告の訂正となるが、やむを得ない。(<規則5.08a【注1】>、アマチュア野球内規2)

  4.  バット全体がフェア地域またはファウル地域に飛んで、守備の妨害になった場合について<規則5.09a(8)【原注】>
    1. 故意であったか否かの区別なく、妨害が宣告される。
    2. 妨害は、発生の時点で宣告しなければならない。後で協議して妨害にすることはできない。

  5.  走者が野手の触球を避けた場合について<規則5.09b(1)>
    •  走者の現在地と塁を結ぶ直線の左右の各3フィートが走者の走路とみなされる。したがって、走者が触球を避けて3フィート以上遠ざかればラインアウトが宣告される。

  6.  塁の占有権と走塁放棄との関連<規則5.06a5><5.09b(2)>
    •  走者二・三塁のとき、三塁走者が三・本塁間でランダウンプレイ中に二塁走者が三塁に到達して触れているとき、三塁走者がランダウンプレイを逃れて三塁を走り越した場合、三塁走者を走塁放棄でアウトにする。

  7.  捕手がボールを持たないで本塁上に出た場合
    •  本塁上とは、本塁の基点を横に引いた線より前のことで、本塁付近だけとする。なお、上体をこの線より前に出した場合は、足が出なくても、打撃妨害が宣告される。<規則6.01g【注1】>参照

  8.  走者のいるとき、投手がボールを両手で身体の前方で保持した後、投手板につけばボークとなる。<規則5.07a(1)>、<規則5.07a(2)>

  9.  投手の投球当時とは、投手が打者に向かって投球に関連した自然の動作を始めた時をいう。セットポジションの際の〝ストレッチ〟は投球動作の開始とはみなさない。

  10.  投手の軸足が、投手板上か投手板をはずしたかに関係なく、本来の守備位置にいる野手に送球した場合に、その送球がけん制と見られない場合は、ボークが宣告される。<規則6.02a(4)><規則6.02a(8)>

  11.  走者がいるとき、軸足を投手板に触れている投手が捕手(野手を含む)にサインを出すか、あるいは受けるなど、手を動かして肩や胸等に触れる動作をした場合は、本規則に違反するのでボークとなる。また、軸足を投手板からはずして同様な動作をした場合には、遅延行為とみなされボークとなる<規則6.02a(8)>

  12.  投手が、投手板上から投げ手にボールを持たない腕を振って塁へ投げるまねをすることは、遅延行為とみなし、ボークが宣言される。<規則6.02a(8)>

  13.  アマチュア野球決定事項の運用について<規則6.02a(8)>
    •  走者がリードしていないにもかかわらず、たとえば投手が塁へ、〝山なり〟のゆるい〝牽制球〟を投げる行為は、牽制球とは見なしがたく、「投手の不必要な試合の遅延行為」に該当しボークとなる。

  14.  故意四球と捕手の位置(<規則5.02a><規則6.02a(12)>)
    •  審判員が〝故意四球〟が企図されたと判断する場合とは、捕手があらかじめ捕手席内で立ち上がって投手の投球を待つ姿勢をとり、しかも誰が見ても作戦上その打者を敬遠するという守備側の意図が明らかな場合に限られる。
    •  たとえば三塁に走者がいて、スクイズプレイを防ぐためのウエストボールを投げさせようとして、捕手が腰をかがめたままで投球を待つようなときには、片足を捕手席の外に出しても、投手にボークを課さないものとする。

  15.  二塁への偽投に引き続いての送球
    •  塁上に複数の勝者がいる時に、二塁へ正しく偽投し、投手板に触れたまままま連続して他の塁へ送球する場合は、投手板をはずさければいけない。はずさなかった場合には、ボークとなる。

  16.  捕球の解釈について<用語の定義15>
    •  打球または送球が野手のグラブに挟まった場合、ボールは生きており、インプレイである。野手はグラブにライブのボールが挟まったまま、そのグラブを投げることは正規のプレイで、ボールが挟まったグラブを捕った野手は規則どおりにボールを保持したものとみなされる。たとえば、野手は、ボールが狭まったグラブを持って走者または塁にタッグすることができる。これは正規のプレイである。

  17.  打球または送球がプレーヤーのユニフォームの中に入り込んでしまった場合の処置について(<用語の定義15>関連)
    •  打球または送球が偶然にプレーヤーまたはコーチのユニフォームの中に入り込んでしまった場合(あるいは捕手のマスクまたは用具に挟まって止まった場合)、審判員はタイムを宣告し、ボールデッドにして打者には一塁を与え、審判員の判断ですべての走者に対して塁にとどめるか、進塁を認める。このプレイで走者がアウトにされることはない。なお、送球によってこのような事態が生じた場合、進塁させる基準は、送球が最後の野手の手から離れたときとする。

  18.  アピールの際の「プレイの企て」の解釈について<規則5.09c>
    •  投手または野手がアピールのために塁に送球し、それが悪送球となってボールデッドの箇所に入り、アピールプレイを果たすことができなかった場合を「プレイの企て」という。以後いずれの走者、いずれの塁に対しても、再びアピールすることはできない。アピール権は消滅する。

  19.  球審が捕手の送球動作を妨害した場合<規則5.06c(2)>について
    •  盗塁の阻止、走塁に対する刺殺行為に限らず「球審が捕手のすべての送球(打球処理を除く)を妨害した場合」つまり、投手への返球行為も含む。たとえば、第3ストライクを捕手が捕球できなかったときの捕手の守備行為を妨害したときも含む(ボールデッド、打者アウト、走者帰塁)。

  20.  ベースコーチの肉体的援助<規則6.01a(8)>について
    •  塁に複数の走者がいて、1走者に対するベースコーチの肉体的援助があった場合、その走者に対して送球されるなどプレイが直接行われているときは即ボールデッドとするが、それ以外の場合は即ボールデッドとせず、すべてのプレイが終了してからボールデッドにして、肉体的援助のあった走者をアウトにする。ただし、2アウト後にベースコーチの肉体的援助が発生したときは、その走者を即アウトとする。

  21.  飛球が捕らえられリタッチが生じた際の「ボールデッド中の塁の踏みなおし」について<規則5.09c(2)【規則説明】(B)【注4】>
    •  飛球が捕らえられたときのリタッチを果たす際も、塁を空過した場合と同様、ボールデッドのもとでは「次の塁」に達すれば、リタッチを果たさなかった塁を踏みなおすことは許されない。この場合の「次の塁」とは、ボールデッドになったときの走者の位置によって定まる。たとえば、走者が
      1. 二・三塁間のときは三塁が次の塁
      2. 三・本塁間のときは本塁が次の塁
      3. 本塁に達していたときは「次の塁がない」ことから、その走者がダッグアウトに入ってしまわない限り、リタッチを果たすべき塁の踏みなおしは許される。

  22.  投手が投球動作を起こした後、投球動作を止めて(ボーク)、投手板をはずせばその時点で即ボールデットにして、以後のプレイはすべて無効にする。

  23.  前進守備時の野手の位置について
    •  故意に打者を惑わすことと野手の安全を考慮して塁間の半分を目安として、投手がリリースするまでその位置にとどまること。<規則6.04c>

  24.  ホームランの解釈
    •  フェンス最上部を境界線とし、打球がこれを直接越えるか、これに触れてスタンドインの場合は本塁打とする。打球が外野フェンスの途中の突き出ている部分に触れてスタンドに入った場合は、二塁打とする。

  25.  アピール権消滅に関するオリジナルプレイについて
    •  オリジナルプレイとは、打球後に生じた一連のプレイをいう。また、オリジナルプレイが終わったとは、全ての走者が進塁をストップし、たとえば塁についている、あるいは次塁を狙う素振りがない、そして内野手(投手を含む)が内野でボールを保持している状態をいう。<規則5.09c後段【注1】関連>

  26.  悪送球が野手の手を離れたときの走者の位置について<5.06b(4)(G)関連>
    •  1アウト走者一・二塁、二塁走者が牽制で二・三塁間でランダウンプレイになった。その間、一塁走者は二塁に達していた。その後、ランダウンプレイにおいて二塁手が三塁へ悪送球してボールデッドの箇所に入ってしまった。悪送球が野手の手から離れた時、二・三塁間には二人の走者がいた。このような場合は「各走者がその時に位置していたところ」との解釈から、一塁走者には二塁から2個の塁、すなわち本塁までの進塁を認める。

  27.  対象走者以外に対する牽制球について<規則6.02a(4)><規則6.02a(8)>
    •  走者二・三塁、野手は前進守備、投手は投手板上から三塁に牽制球を投げた。三塁手は、一歩前に出てその送球を捕って素早く二塁に送球し、二塁走者をアウトにした。三塁手に三塁走者をアウトにしようとする行為も見られず、ましてや、三塁手も一歩出たということで「ボーク」が宣告される。

  28.  投球の義務(5.10i関連)
    •  「すでに試合に出場している投手がイニングの初めにファウルラインを超えてしまえば」とあるのを「準備投球のために投手板に位置してしまえば」に読み換える。

  29.  監督またはコーチがマウンドへ行く回数制限について(5.10l)
    •  監督またはコーチがマウンドへ行く回数のカウントの仕方について、アマチュア規則委員会より、2015年2月MLBおよび国際大会の基準として提示された下記1〜4を、全日本軟式野球連盟でも採用する。
      1. 監督またはコーチがファウルラインを越えて投手のもと(マウンド)へ行った場合は必ず1回に数える。(ただし投手交代の場合を除く)
      2. イニングの途中で監督またはコーチが投手のもとへ行き投手交代をする場合:新しい投手がマウンドに到着し、その投手がウォームアップ(準備投球)を始めたならば、その監督またはコーチはベンチに戻らねばならない。もし、そのままとどまっていた場合には1回と数える。
      3. 新しいイニングの初めに、監督またはコーチがマウンドに行った場合:1回に数える。
      4. 球審(審判員)は、監督またはコーチに投手のもと(マウンド)へ行った回数を知らせる。

  30. 種類の異なったボールを使用した場合の処置について
    •  例えばM号ボールを使用する試合で、A・B号ボールが使用されたような場合は、発見されるまでに行われたプレイは有効とする。ただし、プレイの進行中に発見されたときは、プレイが落着したときに正規の球と取り替えるものとする。

  31. 規則5.10d【原注】[前段]、「同一イニングでは、投手が一度ある守備位置についたら、再び投手となる以外他の守備位置に移ることはできないし、投手に戻ってから投手以外の守備位置に移ることもできない。」は適用しない。(できる例)投手ー野手ー野手ー投手、投手ー野手ー投手ー野手

  32. 交代して一度退いた選手は、ウォーミングアップなどの相手のほか、ベースコーチも許される(5.10d【注】)

  33. 試合に出ているプレーヤーの代走が認められる場合(臨時代走者)
    •  審判員はスピード化を図るため、プレーヤーが負傷などで治療が長引く場合は、相手チームに伝え、試合に出ている9人の中から代走(打順の前位の者、ただし投手および捕手を除く)を認めて試合を進行させる。
    •  臨時代走の役割は、アウトとなるか、得点するか、またはイニングが終了するまで継続する。(規則5.10e【原注】関連)

  34. 最終回の裏、または延長回の裏の決勝点について
    •  三塁走者の得点が決勝点になる場合に、投手が反則投球をしてプレイが続けられたときは、ボークを優先させて三塁走者の得点を認め、試合を終了する。ただし、打者によって得点した場合はボークとしない。(6.02a【ペナルティ】)

  35. ボールデッド中でもアピールが許される場合
    •  ボールデッド中に決勝点があげられた場合、および降雨などで試合がいったん中断され、その後中止になって勝敗が決するような場合は、ボールデッド中でもアピールが許される。また、試合がいったん中断されて、その後で特別継続試合になる場合は、アピールは持ち越されないから、ボールデッド中でもアピールが許される。

  36. かくし球について
    •  走者がいるとき、ボールを持たない投手が、投手板のすぐそばでサインをみるような動作をした場合は、ボールを持たないで投手板についたとみなし、かくし球は無効でボークとなる。(規則6.02a(9))

  37.  没収試合の防止について
    • 没収試合は、規則4.07【注1】に記載のとおり、審判員がとるべき最終手段であって安易に適用されるべき性質のものではない。大会主催者や当該チーム及び担当審判員が十分注意をすればかかる事態は避けられるはずである。ついては、没収試合の防止に向けて、とるべき行動は次のとおりとする。
      1. 大会主催者及び審判員が必ず実行すべき事項
        1. 選手登録原簿と、当日の試合にベンチ入りメンバー表との照合を試合前に実施すること。
        2. メンバー表は、自チーム用、両チーム交換用、球審用、大会本部用、放送席用、公式記録用、控審判用その他必要な部数を作成すること。
        3. メンバー表には、スターティングメンバーだけでなく、当該試合にベンチ入りする登録選手はすべてフルネームで記入すること。
        4. 球審は、試合中に選手の交代があったときは、必ずメンバー表のチェックを行うこと
      2. 想定される事態
        1. 登録原簿とメンバー表記載の選手名の違い
        2. 選手名と背番号の不一致
        3. 同姓の選手の識別が不明確(名前漏れ)
        4. メンバー表への守備位置のダプリ記載
        5. 登録外選手がベンチ入りまたは出場
        6. 打順誤り(規則6.03(b)のとおり)
        7. 本来退いたはずの選手が再び出場(規則5.10(d) 今年度改正規則のとおり)
      3. 上記1〜5への対応
        • 《ケ一ス1》試合前のメンバー表交換時点で大会本部の登録原節照合により誤記に気づいた場合
          • (処置)出場選手、控選手を問わず、氏名、背番号の誤記を発見した場合、注意を与えて書き直させる。罰則は適用しない。登録原筋以外の選手が記載されていた場合も同様とする。また守備位置のダブリ記載や同姓で二人を区別する頭文字あるいは名前を付けないで記載したような場合も同様とする。
        • 《ケ一ス2》試合中に誤記が判明した場合
          • (処置1) 登録選手間の背番号のつけ間違いは、判明した時点で正しく改めさせ罰則は適用しない。
          • (処置2) 登録外選手が判明したときは、実際に出場する前であれば、その選手の出場を差し止め、ベンチから退去させ、チーム自体の没収試合とはしない。
          • (処脱3) 登録外選手が試合に出場、これがプレイ後に判明したときは、大会規定により試合中であれば没収試合とし、試合後であればそのチームの勝利を取り消し、相手チームに勝利を与える。
        • ただし、上記(処置3) は、
          • 登録外選手が、自チームの所属以外の選手であった場合に適用することとする。
          • 単純なミスの場合(監督とマネージャーの連絡ミスで、登録外選手が自チームの所属選手である場合など)には適用しない。
            • a) 試合中に判明した場合は、その時点でメンバー表に記載されている選手に交代させ試合を継続する。それ以前の当該選手のプレイはすべて有効とする。
            • b) 試合後に判明した場合でも、当該選手のプレイはすべて有効とし、処置3 は適用されない。