7.05 打者、走者の安全進塁権

目次

  1. 1                 7.05a 4個の安全進塁権 ホームラン
    1. 1.1                 【注1】 動物に触れた場合
    2. 1.2                 【注2】 本塁打球にグラブ等を投げつけて落としても本塁打
  2. 2                 7.05b 3個の安全進塁権 着衣の一部を打球に当てる
  3. 3                 7.05c 3個の安全進塁権 グローブを打球に当てる
    1. 3.1                 【注】 フェアボールとは、野手がすでに触れていたかどうかを問わない
  4. 4                 7.05d 2個の安全進塁権 着衣の一部を送球に当てる
  5. 5                 7.05e 2個の安全進塁権 グローブを送球に当てる
    1. 5.1                 【bcde原注】 ボールに触れなければ、このペナルティは適応されない。
    2. 5.2                 【ce原注】
    3. 5.3                 【bcde原注】
  6. 6                 7.05f 2個の安全進塁権 エンタイトルツーベース
  7. 7                 7.05g 2個の安全進塁権 送球がボールデッドゾーンに入る
    1. 7.1                 【付記】
    2. 7.2                 【原注1】
    3. 7.3                 【原注2】
  8. 8                 7.05h 1個の安全進塁権 投球がボールデッドゾーンに入る
    1. 8.1                 【付記】
  9. 9                 7.05i 1個の安全進塁権 マスクにボールが挟まる
    1. 9.1                 【原注1】
    2. 9.2                 【原注2】
    3. 9.3                 【注】

            7.05 打者、走者の安全進塁権

 次の場合、各走者(打者走者を含む)は、アウトにされる恐れなく進塁することができる。

                7.05a 4個の安全進塁権 ホームラン

 本塁が与えられ得点が記録される場合→フェアボールがインフライトの状態でプレイングフィールドの外へ出て、しかも、各走者が正規に各塁に触れた場合。またフェアボールがインフライトの状態で、明らかにプレイングフィールドの外へ出ただろうと審判員が判断したとき、野手がグラブ、帽子、その他ユニフォームの一部を投げつけて、その進路を変えた場合。

                【注1】 動物に触れた場合

 フェアの打球がインフライトの状態で、明らかにプレイングフィールドの外へ出ただろうと審判員が判断したとき、観衆や鳥などに触れた場合には、本塁が与えられる。
 送球またはインフライトの打球が、鳥に触れた場合は、ボールインプレイでありインフライトの状態は続く。しかし、プレイングフィールド上(地上)の鳥または動物に触れた場合は、ボールインプレイであるが、インフライトの状態でなくなる。また、投球が鳥に触れた場合は、ボールデッドとしてカウントしない。犬などがフェアの打球、送球または投球をくわえたりした場合には、ボールデッドとして審判員の判断によって処理する。

                【注2】 本塁打球にグラブ等を投げつけて落としても本塁打

〝その進路を変えた場合〟とあるが、インフライトの状態で、明らかにプレイングフィールドの外へ出たであろうと審判員は判断したフェアの打球が、野手の投げつけたグラブなどに触れて、グラウンド内に落ちたときでも、本項が適用される。

                7.05b 3個の安全進塁権 着衣の一部を打球に当てる

 3個の塁が与えられる場合→野手が、帽子、マスクその他ユニフォームの一部を、本来つけている箇所から離して、フェアボールに故意に触れさせた場合。
 この際はボールインプレイであるから、打者はアウトを賭して本塁に進んでもよい。

                7.05c 3個の安全進塁権 グローブを打球に当てる

 3個の塁が与えられる場合→野手が、グラブを故意に投げて、フェアボールに触れさせた場合。
この際はボールインプレイであるから、打者はアウトを賭して本塁に進んでもよい。

                【注】 フェアボールとは、野手がすでに触れていたかどうかを問わない

ここにいうフェアボールとは、野手がすでに触れていたかどうかを問わない。

                7.05d 2個の安全進塁権 着衣の一部を送球に当てる

 2個の塁が与えられる場合→野手が、帽子、マスクその他ユニフォームの一部を、本来つけている箇所から離して、送球に故意に触れさせた場合。
 この際はボールインプレイである。

                7.05e 2個の安全進塁権 グローブを送球に当てる

 2個の塁が与えられる場合→野手が、グラブを故意に投げて、送球に触れさせた場合。
この際はボールインプレイである。

                【bcde原注】 ボールに触れなければ、このペナルティは適応されない。

 投げたグラブ、本来の位置から外した帽子、マスクその他がボールに触れなければ、このペナルティは適応されない。

                【ce原注】

このペナルティは打球または送球の勢いにおされて、野手の手からグラブが脱げたとき、あるいは正しく捕らえようと明らかに努力したにもかかわらず、野手の手からグラブが脱げた場合などには、適用させない。

                【bcde原注】

 野手により、本項の行為がなされた場合の進塁の起点は、野手が投げたグラブ、本来の位置から離した帽子、マスクその他が打球または送球に触れた瞬間とする。

                7.05f 2個の安全進塁権 エンタイトルツーベース

 2個の塁が与えられる場合→フェアの打球が、
 (1)バウンドしてスタンドに入るか、または野手に触れて進路が変わって、一塁または三塁のファウル線外にあるスタンドに入った場合。
 (2)競技場のフェンス、スコアボード、灌木、またはフェンスのつる草を抜けるか、その下をくぐるか、挟まって止まった場合。

                7.05g 2個の安全進塁権 送球がボールデッドゾーンに入る

2個の塁が与えられる場合→送球が、
 (1)競技場内に観衆があふれ出ていないときに、スタンドまたはベンチに入った場合。(ベンチの場合は、リバウンドして競技場に戻ったかどうかを問わない)
 (2)競技場のフェンスを越えるか、くぐるか、抜けた場合。
 (3)バックストップの上部のつぎ目から、上方に斜めに張ってある金網に上がった場合。
 (4)観衆を保護している金網の目に挟まって止まった場合。
 この際は、ボールデッドとなる。
 審判員は2個の進塁を許すに当たって、次の定めに従う。すなわち、打球処理直後の内野手の最初のプレイに基づく悪送球であった場合は、投手の投球当時の各走者の位置、その他の場合は、悪送球が野手の手を離れたときの各走者の位置を基準として定める。

                【付記】

 悪送球が打球処理直後の内野手の最初のプレイに基づくものであっても、打者を含む各走者が少なくとも1個の塁を進んでいた場合には、その悪送球が内野手の手を離れたときの各走者の位置を基準として定める。

                【原注1】

 ときによっては走者に2個の塁が与えられないこともある。例えば、走者1塁のとき打者が浅いライトフライを打った。走者は1、2塁間で立ち止まっており、打者は1塁を過ぎて走者の後ろまできた。打球は捕らえられず外野手は1塁に送球したが送球はスタンドに入った。すべてボールデッドとなったときは、走者は進む権利を与えられた塁以上には進塁できないから、1塁走者は3塁へ、打者は2塁まで進む。

                【原注2】

〝悪送球がなされたとき〟という術語は、その送球が実際に野手の手を離れたときのことであって、地面にバウンドした送球がこれを捕ろうとした野手を通過したときとか、スタンドの中へ飛び込んでプレイから外れたときのことではない。
 内野手による送球がスタンドまたはダッグアウトに入ったが、打者が走者となっていない(3塁走者が捕逸または暴投を利して得点しようとしたときに、アウトにしようとしたキャッチャーの送球がスタンドに入った場合など)ような場合は、その悪送球がなされたときの走者の位置を基準として2個の進塁が許される。(7.05g)の適用に際してはキャッチャーは内野手とみなされる)
例:走者一塁、打者が遊ゴロを打った。遊撃手は、二塁でフォースアウトしようとして送球したが間に合わなかった。二塁手は打者が一塁を通り過ぎてから1塁手に悪送球した。 →二塁に達していた走者は得点となる。(このようなプレイで、送球がなされたとき、打者走者が一塁に達していなかったときは、打者走者は二塁が許される。)

                7.05h 1個の安全進塁権 投球がボールデッドゾーンに入る

 1個の塁が与えられる場合→打者に対する投手の投球、または投手板上から走者をアウトにしようと試みた送球が、スタンドまたはベンチに入った場合、競技場のフェンスまたはバックストップを越えるか、抜けた場合。
 この際は、ボールデッドとなる。

                【付記】

 投手の投球が捕手を通過した後(キャッチャーが触れたかどうかを問わない)さらに捕手またはその他の野手に触れて、ベンチまたはスタンドなど、ボールデッドになると規定された箇所に入った場合、及び投手が投手板上から走者をアウトにしようと試みた送球が、その塁を守る野手を通過した後(その野手が触れたかどうかを問わない)さらに野手に触れて、前記の箇所に入ってボールデッドになった場合、いずれも、投手の投球当時の各走者の位置を基準として、各走者に2個の塁を与える。

                7.05i 1個の安全進塁権 マスクにボールが挟まる

 四球目、三振目の投球が、球審か捕手のマスクまたは用具に挟まって止まった場合、1個の塁が与えられる。
 ただし、打者の四球目、三振目の投球が7.05h及び7.05i項規定の状態になっても、打者には1塁が与えられるにすぎない。

                【原注1】

 走者がアウトにされることなく1個またはそれ以上の塁が与えられたときでも、与えられた塁またはその塁に至るまでの途中の塁に触れる義務を負うものである。
例:打者が内野にゴロを打ち、内野手の悪送球がスタンドに飛び込んだ。打者走者は一塁を踏まないで二塁に進んだ。打者走者は二塁を許されたわけだが、ボールインプレイになった後、一塁でアピールされればアウトになる。

                【原注2】

 飛球が捕らえられたので元の塁に帰らなければならない走者は、グランドルールやその他の規則によって、余分の塁が与えられたときでも投手の投球当時の占有塁のリタッチを果たさなければならない。この際、ボールデッド中にリタッチを果たしても良い。また与えられる塁はリタッチを果たさなければならない塁が基準となる。

                【注】

打者の四球目または三振目の投手の投球が、7.05h項【付記】の状態になったときは、打者にも2塁が与えられる。