2.25~44 用語の定義 F~I

            2.25 FAIR BALL「フェアボール」

(a)本塁一塁間、または本塁三塁間のフェア地域内に止まったもの
(b)一塁または三塁を、バウンドしながらがいやの方へ超えていく場合に、フェア地域に触れながら通過するか、またはその上方空間を通過したもの。
(c)一塁、二塁、または三塁に触れたもの
(d)最初落ちた地点が一塁二塁間及び二塁三塁を結ぶ線上であったか、あるいはその線を越えた外野の方のフェア地域内であったもの。
(e)フェア地域内またはその上方空間で、審判員またはプレーヤーの身体に触れたもの。
(f)インフライトの状態でプレイングフィールドを超えて行く場合に、フェア地域の上方空間を通過したもの。

【付記】

 フェア地域は、ボールとファウルライン(ファウルポールを含む)との、相互の位置によって判定しなければならない。野手がボールに触れたときに、フェア地域にいたか、ファウル地域にいたかによって判定してはならない。

【原注】

 飛球が、最初一塁本塁間または三塁本塁間の内野に落ちても、一塁または三塁を通過する前に、プレーヤーまたは審判員に触れないで、ファウル地域へ転じ去った場合は、ファウルボールである。 飛球がファウル地域で止まるか、ファウル地域でプレーヤーに触れた場合も、ファウルボールである。
  飛球が一塁または三塁ベースに当たるか、あるいは、一塁または三塁を越えた外野のフェア地域に落ちれば、その後ファウル地域にバウンドして出た場合でもフェアボールである。
 審判員がフェア、ファウルを正確に判定できるようにファウルボールのフェンスより上に出ている部分に、フェア地域に向かって金網を張り出して取り付けることが望ましい。

【注】

 打球が地面以外のもの、例えば打者が捨てたバット、捕手が外したマスクなどに、フェア地域で触れたときは、ボールインプレイである。

【問】

 打球が三塁についている走者に触れてから、フェア地域に反転した場合は、いかに判定すべきか。また、これがファウル地域に反転した場合はどうか。

【答】

 ボールがランナーと接触した位置によってフェアかファウルかを判定すべきものであり、フェア地域で触れたときは、フェアボールである。従ってランナーはフェアの打球に触れたという理由でアウトになる。(7.08f走者アウトの項参照)

            2.26 FAIR TERRITORY「フェアテリトリー」(フェア地域)

 本塁から一塁、本塁から三塁を通って、それぞれ競技場のフェンスの下端まで引いた直線と、その各線に垂直な上方空間との内側の部分を指す。各ファウルラインは、フェア地域に含まれる。

            2.27 FIELDER「フィールダー」(野手)

 守備側のプレーヤーをいう。

            2.28 FIELDER'S CHOICE「フィルダースチョイス」(野手選択)

 フェアゴロを扱った野手が一塁で打者走者をアウトにする代わりに、先行走者をアウトにしようと他の塁へ送球する行為をいう。
 また、
  1.  安打した打者が、先行走者をアウトにしようとする野手の他の塁への送球を利して、1個またはそれ以上の塁を余分に奪った場合や
  2.  ある走者が、盗塁や失策によらないで、他の走者をアウトにしようとする野手の他の塁への送球を利して進塁した場合や、
  3.  盗塁を企てた走者が、守備側チームが無関心のためになんら守備行為を示さない間に進塁した場合
などにも(10.07g)、これらの打者走者または走者の進塁を記録上の用語として野手選択による進塁という。

            2.29 FLY BALL「フライボール」(飛球)

 空中高く飛ぶ打球

            2.30 FORCE PLAY「フォースプレイ」

 打者がが走者となったために、塁上の走者が、規則によって、その塁の占有権を失ったことが原因となって生じるプレイである。(7.08e走者アウトの項)

【注】

 次の【原注】に述べられているフォースプレイによるアウト、すなわちフォースアウト(封殺)と得点の関係は、4.09に明示されている

【原注】

 フォースプレイを理解する為に最も注意を要する点は、最初はフォースの状態であっても、その後のプレイによっては、フォースの状態でなくなることがある。
    • 例:1アウト満塁、打者一塁に強いゴロを放ったが、一塁手がこれを止めて直ちに塁に触れ、打者をアウトにすれば、フォースの状態でなくなるから、二塁に向かって走っている走者は触球されなければアウトにはならない。従って一塁ランナーが二塁で触球アウトになる前に、二塁、三塁にいたランナーが本塁を踏んだ場合には、この得点は認められる。しかし、これに反して、ゴロを止めた1塁手が直ちに二塁に送球して一塁ランナーをフォースアウトにした後、さらに一塁への返球で打者走者もアウトにして3アウトとなった場合には、二塁、三塁の走者が本塁を踏んでいても得点とは認められない。
    • 例:封殺でない場合。1アウト走者一塁三塁のとき、打者は外野に飛球を打ってアウトになり、2アウトとなった。三塁に触れていたランナーは捕球を見て本塁を踏んだ。しかし、一塁の走者は捕、球当時離塁していたので帰塁しようとしたが、外野手からの返球で一塁でアウトになり、3アウトとなった。この場合は、フォースアウトではないから、一塁走者のアウトより前に、3塁走者が本塁に触れたと審判員が認めれば、その得点は記録される。
2.31 FORFEITED GAME「フォーフィッテッドゲーム」(没収試合)
 規則違反のために、球審が試合終了を宣告して、9対0で過失のないチームに勝ちを与える試合である。(4.15)

            2.32 FOUL BALL「ファウルボール」

 打者が正規に打ったボールで、次に該当するものをいう。

  1. 本塁一塁間または本塁三塁間のファウル地域内に止まったもの。
  2. 一塁または三塁を、バウンドしながら外野の方へ超えて行く場合に、ファウル地域に触れながら通過するか、あるいはファウル地域上の空間を通過したもの。
  3. 一塁または三塁を超えたファウル地域内に、最初に落下したもの
  4. ファウル地域内またはその上方空間で、審判員またはプレーヤーの身体、あるいは、地面以外のものに触れたもの。

【付記】

 ファウル飛球は、ボールとファウルライン(ファウルポールを含む)との、相互の位置によって判定しなければならない。野手がボールに触れたときに、フェア地域にいたか、ファウル地域にいたかによって判定してはならない。

【原注】

 野手に触れない打球が、投手板に当たり、リバウンドして本塁一塁間または本塁三塁間のファウル地域に出て止まった場合は、ファウルボールである。

【注1】

 打者の所持するバットに、打球(バントを含む)がファウル地域で触れたときは(もちろん故意でなく)ファウルボールである。また打者が打ったり、バントしたボールが反転して、まだバッタースボックス内にいる打者の身体及びその所持するバットに触れたときも、打球がバットまたは身体と接触した位置に関係なく、ファウルボールである。

【注2】

 打球が地面以外のもの、すなわちバックネットやフェンスはもちろん、打者が捨てたバット、捕手が外したマスク、地上に置いてある審判員のほうきなどに、ファウル地域で一旦触れれば、その後転じてフェア地域内に止まってもファウルボールである。

            2.33 FAOL TERRITORY「ファウルテリトリ」(ファウル地域)

 本塁から一塁、本塁から三塁を通って、競技場のフェンスの下端まで引いた直線と、その線に垂直な上方空間との外側の部分を指す。(各ファウルラインはファウル地域に含まれない)

            2.34 FOUL TIP「ファウルチップ」

 打者の打ったボールが、鋭くバットから直接捕手の手に飛んで、正規に捕球されたもので、捕球されなかったものはファウルチップとならない。ファウルチップはストライクであり、ボールインプレイである。前記の打球が、最初に捕手の手またはミットに触れておれば、はね返ったものでも捕手が地面に触れる前に捕らえれば、ファウルチップとなる。(6.05b

【注】

 チップしたボールが、捕手の手またはミット以外の用具や身体に最初に触れてからはね返ったものは、たとえ捕手が地面に触れる前に捕らえても、正規の捕球ではないからファウルボールとなる。

            2.35 GROUND BALL「グランドボール」

 地面を転がるか、または地面に低くバウンドして行く打球

            2.36 HOME TEAM「ホームチーム」

 あるチームが自分の球場で試合を行う場合、相手チームに関して、そのチームを指して呼ぶ述語である。試合が中立の球場で行われる場合には、ホームチームは相互の協定によって指定される。

【注】

 ホームチームの相手チームをビジティングチームまたはビジターと呼ぶ。


            2.38 ILLEGAL or ILLEGALLY「イリーガル」

 本規則に反する事をいう。

            2.38 ILLEGAL PITCH「イリーガルピッチ」(反則投球)

  1.  投手が、投手板に触れないで投げたバッターへの投球。
  2.  クイックリターンピッチ、をいう。
ランナーが塁にいるときに反則投球をすれば、ボークとなる。

【注】

 投手が8.01a及び8.01bに規定された投球動作に違反して投球した場合も、反則投球となる。


            2.39 INFIELDER「インフィールダー」(内野手)

 内野に守備位置をとる野手をいう。

            2.40 INFIELD FLY「インフィールドフライ」

 0アウトまたは1アウトで、走者が一塁二塁、満塁にあるとき、打者が打った飛球(ライナー及びバントを企てて飛球となったものを除く)で、内野手が普通の守備行為をすれば、捕球できるものをいう。この場合、投手、捕手及び外野手が、内野で前記の飛球に対して守備したときは、内野手と同様に扱う。
 審判員は、打球が明らかにインフィールドフライになると判断した場合には、走者が次の行動を容易にとれるように、直ちに〝インフィールドフライ〟を宣告しなければならない。また、打球がベースラインの近くに上がった場合には〝インフィールドフライ・イン・フェア〟を宣告する。
 インフィールドフライが宣告されてもボールインプレイであるから、走者は離塁しても進塁してもよいが、その飛球が捕らえられれば、リタッチの義務が生じ、これを果たさなかった場合には、普通のフライの場合と同様、アウトにされる恐れがある。
 たとえ審判員の宣告があっても、打球がファウルボールとなれば、インフィールドフライとはならない。

【付記】

 インフィールドフライと宣告された打球が、最初に(何物にも触れないで)内野に落ちても、ファウルボールとなれば、インフィールドフライとはならない。また、この打球が、最初に(何物にも触れないで)ベースラインの外へ落ちても、結局フェアボールとなれば、インフィールドフライとなる。

【原注】

 審判員はインフィールドフライの規則を適用するにあたって、内野手が普通の守備行為をすれば捕球できるかどうかを基準とすべきであって、例えば、芝生やベースラインなどを勝手に境界線として設定すべきではない。たとえ、飛球が外野手によって処理されても、それは内野手によって容易に捕球されるはずだったと審判員が判断すれば、インフィールドフライとすべきである。インフィールドフライはアピールプレイであると考えられるような要素はどこにもない。審判員の判断が優先し、その決定は直ちに下さなければならない。
 インフィールドフライが宣告されたとき、走者は危険を承知で進塁してもよい。インフィールドフライと宣告された飛球を内野手が故意落球したときは(6.05L:打者アウトの項)の規定にもかかわらずボールインプレイである。インフィールドフライの規則が優先する。
 《インフィールドフライが宣告されたときに妨害が発生した場合、打球がフェアかファウルかが確定するまでボールインプレイの状態は続く。打球がフェアになれば、野手の守備を妨害したランナーと、バッターがアウトになる。打球がファウルになれば、野手の守備を妨害したランナーだけがアウトになり、その打球が捕球されたとしても、打者は打ち直しとなる。》

【注】

 インフィールドフライは、審判員が宣告して初めて効力を発する。

            2.41 IN FLIGHT「インフライト」

 打球、送球、投球が、地面かあるいは野手以外のものにまだ触れていない状態をさす。

            2.42 IN JEOPARDY「インジェパーディ」

 ボールインプレイのとき、攻撃側プレーヤーがアウトにされる恐れがある状態を示す術語である。

            2.43 INNING「イニング」(回)

 各チームが攻撃と守備とを交互に行う、試合の一区分である。この間、各チームは守備の際、それぞれ3個のプットアウトを果たす。各チームは1イニングの半分ずつをその攻撃に当てる。

            2.44 INTERTFERENCE「インターフェアランス」(妨害)

(a)攻撃側の妨害

  攻撃側プレーヤーがプレイしようとしている野手を妨げたり、さえぎったり、はばんだり、混乱させる行為である。
 審判員が打者、打者走者または走者に妨害によるアウトを宣告した場合には、他のすべての走者は、妨害発生の瞬間にすでに占有していたと審判員が判断する塁まで戻らなければならない。ただし、本規則で別に規定した場合を除く。
        【原注】
 打者走者が一塁に到達しないうちに妨害が発生したときは、すべての走者は投手の投球当時占有していた塁に戻らなければならない。《ただし、0アウトまたは1アウトのとき、本塁でのプレイで走者が得点した後、打者走者がスリーフットレーンの外を走って守備妨害でアウトが宣告されても、その走者はそのままセーフが認められて、得点は記録される。》
        【注】
 本項【原注】前段は、プレイが介在した後に妨害が発生した場合には適用しない。

(b)守備側の妨害

  投球を打とうとする打者を妨げたり、じゃまをする野手の行為をいう。

(c)審判員の妨害

  1.  盗塁を阻止しようとしたり、塁上の走者をアウトにしようとする捕手の送球動作を、球審が邪魔したり、はばんだり、妨げた場合。
  2. 打球が野手(投手を除く)を通過する前に、フェア地域で審判員に触れた場合に起こる。
        【原注】
 捕手の送球動作には、投手への返球も含む。

(d)観衆の妨害

  観衆がスタンドから乗り出したり、または競技場内に入って、
  1. インプレイのボールに触れた場合、
  2.  インプレイのボールを守備しようとしている野手に触れたり、じゃまをした場合
  に起こる。